福島市で「本屋 コトウ」を営む小島雄次さん。
古本屋としての品ぞろえに加え、多くの新刊本も本棚に並ぶ本屋さんです。
会津地方出身の小島さんは、県庁の職員として福島市に移り住んだといいます。
いずれ、自営で「好きなことを仕事にしながら暮らしたい」との気持ちが芽生え、好みの洋服屋さん２階の物件が空くことを知り、学生時代から好きであった「本」にまつわる仕事をはじめました。
現代に開業する古本屋はネット販売専業の店も多いなか、小島さんは、お客さんがふらりと入れる「店」にこだわりを持たれます。
「どんなお客さんが来ても、『本』への入り口となる店にしたい」
「ジャンルを偏らせず、誰もが気に入る１冊を探せる品ぞろえにしたい」
「老若男女、誰でも入れるお店を」
「気軽に入れる『カフェ』も提供したい」
これこそが、本屋の原点という「強い信念」が感じられるこだわりをお持ちです。
古本屋からはじめ、新刊本も扱うようになりました。
「絵本」「児童書」から「フェミニズム」など社会的な分野の本も並びます。
古本屋どうしの交換市場に出入りするようになった頃、そこで見つけた「こけし」の世界に魅せられた小島さん。
「みちのく」の入り口である福島で、東北各地の職人が創るさまざまな「こけし」が本棚に並ぶユニークな店づくりは、「地域の古本屋」として光る個性を発揮しています。
「ラジオパーソナリティ」のお仕事もこなすマルチな小島さん。
本屋に来店なさるリスナーもいらっしゃいます。
「本屋もラジオも『ゆっくりと』伝わる」
一発、大きな「バズり」を求め活動する方々が目立つ昨今、地味に着実に「お客さんとのつながり」を築きあげる姿勢が、とても印象的でした。
本屋 コトウ
〒960-8011 福島市宮下町18-30
books.cafe.kotou@gmail.com