福島県の浜通り「楢葉町」に店を構える岡田書店。
店を切り盛りする岡田悠(ゆたか)さんは、岡田書店の三代目として活躍されています。
こちらは、先代が現在のいわき市で古本屋を開いたときの鑑札と呼ばれる許可証。
時代とともに、いわき市から楢葉町へと店が移ろいでいきました。
岡田書店二代目の、父 共一さんは、いわき市を拠点とし、多くの「催事」に出店するかたちで店を営業をしてきました。
共一さんがあまり得意としていなかった「マンガ」が倉庫に置かれ、「おまえ、やってみろ!」と値付けを託されたのが、悠さんのマンガとの出会い。
市場価格を調べ、古本として流通するものを探り、いずれ絶版もののマンガを専門とするようになりました。
東京神田で毎週開かれている古本屋どうしの交換市場「中央市」に通いレアな品物を集めると、それを求めるファンが全国的に注目する。
そんな堅実な古本屋を運営する悠さん。
しかし、2011年の東日本大震災では、岡田書店の地域は原発事故の避難区域となり、店を離れることになりました。
避難解除直後の2015年9月、帰還住民がほとんどいないなか、店を再開。
地域に帰還してくる住民の方々へ向け「暮らしの本」なども扱い、古本を媒体として「つながれる」地域のオアシスも目指し、いまに続いています。
こちらは、文豪 伊藤整 からの注文を記した昭和30年代の「古書目録」。
岡田書店は、深い専門的な分野の書籍を中心に持ちつつ、地域にも古本文化をひらいてゆく。
現代では、「古書目録」がネット販売へと変化し、ヤフオクなどの際とでの販売も行っています。
代がかわっても、
「力強く古本屋の王道を突き進む」
そんな古本屋さんです。
岡田書店
〒979-0513 福島県双葉郡楢葉町山田岡竹ノ花11-2
080-7194-4469(店専用携帯)